僕はフォントサイズを極端に大きくしてのクリックを君に望もう
竜門勇気


シーグラスを
部屋の片隅に投げたまま
二年が経っていた。

それを見つけた今日、僕は決心した。
そしてその決心を今実行した。

シーグラスは
二年たっても
ちょっとしょっぱくて
口の中でなめらかで
口にほおりこんだ瞬間の氷砂糖の舌触りが続くから
さみしい時にいい。

さいとうたかを のサバイバルでも
主人公のさとるくんが喉が渇いた時に
滑らかな石を口に含んで
渇きを癒していたから
大丈夫だよ。

みんな、部屋の片隅にビーチコーミングついでに
拾ってきたガラスはないかな?
大丈夫だから(多分)口に含んでみよう。
割と綺麗に洗ったつもりなのに
ミネラルが我が身に襲いかかる。

ミネラルよ。
神の御子ミネラルよ。
イオンに選ばれた運命の子よ。
わたしに振りかかる税とか公共料金に対して
特権的な采配でわたしを助けよ。

みんなシーグラスを舐めまわしてるかな?
口の中で明らかに氷砂糖と同じ食感なのに
なんの味もしなくなっていく不思議な物体に
興味津々といったところかな?
じゃあ落ち着いて口からシーグラスを取り出して
太陽とかに透かしてみてください。

どうですか?

いいでしょう。

これが醍醐味なんですよ。今日はじめて僕は体験したんですけどね。
綺麗な風でしょう。乾いたらまた口に含んで
思いの外、氷砂糖と同じ食感を楽しんだ後
また太陽とかに透かしましょう。
でもあれですよ。
使用後はなんとも言えない臭いがするので捨てるしかありません!
そんな時に僕がお役に立てます。

まずは、証明写真とご年齢を明記した葉書、または封書でご連絡ください!
我が社は信頼ある優良企業です。
無料でその悲惨な臭いのついたシーグラスをお引取りいたします!
なんかちょっと前からHotmailのアカウントが凍結されている模様ですが
僕は負けません!

(送料別)




散文(批評随筆小説等) 僕はフォントサイズを極端に大きくしてのクリックを君に望もう Copyright 竜門勇気 2013-02-16 14:06:47
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