1月25日
高瀬
不在の生誕日に花を添える
囁いたうたとともに
沈黙がいつまでも響いている
歌声は掻き消されて
漣の向こうには届かない
弾かれないギターは煙に巻かれて
どこまでも静寂のなかにいる
わたしの咽喉から
空気が漏れる
白い灰はまるで吹き溜まり
どこまでも乗算されてしまって
行き止まり、辿りついたら。
燃え尽きてきみの指すら残さない
その炎をだれも見ていないから
煙はますます増えていく
真夜中の台所
小さく触れていくわたしのあたまから
また糸がほつれだす
さらいり、さらいり、
わたしの狂気がきみならいいのに。