井の頭線のホームから
番田 


無職でいること
そのことだけが 正しいと 信じていた
だけど この街は
少し寂しすぎるようにも思えた
それが 事実ではないのだとしても


疲れが
今日も やってきた
だけど やってきた この 疲れは
実体として何もわからなくなる
体の中から確実に失われていくとき


八王子から
遠くの彼方の渋谷に思いをめぐらす


一体どのくらいの距離があるのだろう
だけど 僕も 無性に死にたくなるときがある
確かではないけれど
ぼくにもそんな風な
消えそうなほどの微かな思いが 確かに頭をかすめる



自由詩 井の頭線のホームから Copyright 番田  2013-02-14 02:36:03
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