宣言
三田九郎

ほめられたくって
書いたってしかたない

ほんとは少しは
ほめられもしたいけど

自分はこんなふうだった
そう 残したい

長く生きるかもしれないし
そうじゃないかもしれない

いろいろ不健康だし
先のことはわからない

ひとりで抱えるちっぽけな
でも 確かなこと

たぶんそれが
生きている証だと思うから

決して口にはしないけど
せめて 書いて 残したい

吐息をつかむように
ひとつ ひとつ 紡いでいく

生きている
生きてきた

そのことを
記していきたい
いのちあるかぎり


自由詩 宣言 Copyright 三田九郎 2013-01-22 23:04:18
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