子供の詩
梅昆布茶
子供はめんどくさい
紙おむつも高いし生活費がかさむ
でも先生なのだな
問いかけることを忘れて
処世に汲々としているぼくたちを
ときどき修正してくれる
大切な生き物だ
純粋な哲学は
子供の問いのなかにあるという
ソクラテスのいう無知の知
哲学の原点はそれらしい
ただ毎日のご飯にはあまり関係ないことだ
でも深いところで僕たちを動かしているのは
あんがいこの単純な問いにたいする
心のなかの回答ではないのか
僕たちは段階的に
子供の問いから青年の模索へと
そして大人の処世と
老人の死生観を
それぞれの季節に
もがきながら獲得してゆくのだろう
それでいいと思うのだ
ビバルディの四季のように
それぞれを味わってゆけばいいさ
それだけで
とっても素敵な物語が完結すること
ときに子供は
それを教えてくれる