子供の詩
梅昆布茶

子供はめんどくさい

紙おむつも高いし生活費がかさむ

でも先生なのだな


問いかけることを忘れて
処世に汲々としているぼくたちを
ときどき修正してくれる
大切な生き物だ


純粋な哲学は
子供の問いのなかにあるという

ソクラテスのいう無知の知
哲学の原点はそれらしい

ただ毎日のご飯にはあまり関係ないことだ
でも深いところで僕たちを動かしているのは
あんがいこの単純な問いにたいする
心のなかの回答ではないのか


僕たちは段階的に
子供の問いから青年の模索へと

そして大人の処世と
老人の死生観を

それぞれの季節に
もがきながら獲得してゆくのだろう


それでいいと思うのだ

ビバルディの四季のように
それぞれを味わってゆけばいいさ

それだけで
とっても素敵な物語が完結すること


ときに子供は
それを教えてくれる









自由詩 子供の詩 Copyright 梅昆布茶 2013-01-20 03:16:36
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