Ah, dear gerberarium
瀬崎 虎彦
この両手いっぱいに こぼれるくらいの
ガーベラの花束を
小さなベッドルーム 埋め尽くすくらいの
うつくしい花束が きみにとても似合う
雨が降るたびに少しずつ秋がちかづいてくる
いいわけもせずに雨にかすむ夜空を眺めていた
ああ 愛ならばそばにいて
いつもきみのことをみていた
いまは知る 気づかずに
過ぎ去ったあの日々のやさしさも
僕ならばそばにいて
いつもきみのことをみていた
イヴ・サン・ローランの香水かな
きみにとても似合う
嘘をつくたびに 底なしの闇に引き込まれていく
いまは手を伸ばし風に揺れる花をこのてのひらに