Ah, dear gerberarium
瀬崎 虎彦

この両手いっぱいに こぼれるくらいの
ガーベラの花束を
小さなベッドルーム 埋め尽くすくらいの
うつくしい花束が きみにとても似合う

雨が降るたびに少しずつ秋がちかづいてくる
いいわけもせずに雨にかすむ夜空を眺めていた

ああ 愛ならばそばにいて
いつもきみのことをみていた
いまは知る 気づかずに
過ぎ去ったあの日々のやさしさも
僕ならばそばにいて
いつもきみのことをみていた

イヴ・サン・ローランの香水かな
きみにとても似合う

嘘をつくたびに 底なしの闇に引き込まれていく
いまは手を伸ばし風に揺れる花をこのてのひらに


自由詩 Ah, dear gerberarium Copyright 瀬崎 虎彦 2013-01-13 20:58:25
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