ストレンジデイズ
梅昆布茶

燭台のともしびに羽虫の燃え尽きるように
夕陽を沈ませてはならない

銀色のリングのような月を黙って見送ってはいけないのだ

彼女の涙を数えてはいけない
きっとすぐに溺れてしまうだろうから

舞台のそでで着替える今日という日を盲目のままで
追いかけてはいけない

瞳に映るものすべてに君の息を吹きかけて欲しいのだ

暗夜に迷う老朽船だって灯台の明かりにまた
風を孕んで走り始めるだろう

そう君の息の通うところこそが世界なのだから

きみがアスファルトに落書きした世界こそが真実なのだから




自由詩 ストレンジデイズ Copyright 梅昆布茶 2013-01-11 23:57:18
notebook Home 戻る  過去 未来