カンバスと紙飛行機
まーつん

雲一つない青空に
紙飛行機が舞っている

一つや二つじゃない
それこそ無数に

たくさんの白い翼が
たくさんの願いをのせて
思い思いの方角へと

ゆっくり 漂う

涙を孕んだ雨雲は
ざあざあざあと泣いた後
年の終わりと共に去っていった

そして今
新年の青空に
白い翼が舞っている

神様が また 懲りもせずに
新しいカンバスをくれた
お前たちの願いを なんでも
好きなように 描きなさいと

どれだけたくさんの翼が舞っても
どれだけたくさんの願いを描いても

この空はなおも 広々としている

それで僕も また 懲りもせずに
自分の願いを紙に綴ると 翼に折って飛ばしてみた



雲一つないカンバスに







自由詩 カンバスと紙飛行機 Copyright まーつん 2013-01-03 12:21:58
notebook Home