ぎっくり腰日記
板谷みきょう

11月7日にぎっくり腰になった
労災で治療院に通院して二週間経っても
一向に良くならず動けなくなり
悪化していくばかりのようだった

15日目に事務所から
電話で呼び出され
狭い面談室で担当者に
いつまで休むつもりだ
他の職員にどれだけ迷惑をかけていると
思ってるんだ
明日出て来れないなら
進退を今決めろ

杖を片手に
やっと事務所に来たがねぎらいも無く
激しく叱責罵倒された
日銭で働くとはこういうことだ

論理破綻している担当者の話から
解雇のシナリオが見え隠れする

そこで
退職しなさいと言うことですかと聞くと
それはこちらからは言えないと言う

何度目かの押し問答で
追いつめられ
いじめのような扱いで
退職願の雛形を見せられ
退職願を提出した

一ヵ月後
腰痛は軽減したが
片方の足が痺れるようになり
治療は
二ヶ月を迎える今も続いている 

下層労働者の老いぼれ芸人の実態は
こんなものだと
二〇一三年の正月の早朝
貧しく寒い朝だ
備忘録のように書いている


・・・

無い袖を振れないボクに 君が袖振る年末年始


自由詩 ぎっくり腰日記 Copyright 板谷みきょう 2013-01-01 06:43:13
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