秋部屋
本木はじめ


芋堀や数年ぶりに触れる土


きまぐれに寄り道しても彼岸花


行く秋や蕾が孕む闇光


接近す蜻蛉の羽根の中の空


夕暮れの夢の間に間にユビキタス


月光や使わぬ黒鍵をも照らす


毎日の慣習忘れな草を燃す


残業や郵便受けに澄む月光


天高し喫煙所から歩み出る


芋堀や数ヵ月後に気付く土


契約を結ぶみじかい秋の部屋






俳句 秋部屋 Copyright 本木はじめ 2012-11-19 13:24:03
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