辻音楽師
梅昆布茶
ゼンマイ仕掛けの時間は
古い鳩時計みたいに装飾されてさ
彼女だって珍しくつけまつげをしてる
僕はピンクのカーテンの裏側は何色か考えてる
演奏者の孤独と陶酔
空から蜘蛛が降りてくるなんてまるで
デビッドボウイかブライアンオールディーズみたい
月が周回をやめてその闇を埋める巨大な蜘蛛が
行き来しているそんな世界
僕や君はサイバーに管理され試験管で生まれる
たぶん悪夢ではない現実なのだろう
いま沖縄の高齢者がPTSDだって
おふくろもいつも函館の大火の想いでが夢にでてくるって
本人は死んじゃったけど
たぶん人間ってバランスで生きてるんだろうな
進化の過程で僕らは記憶あるいはそれにともなう感情のありかを
微妙にバランスをとって生きてきた
でもこころのネガに焼き付けられた物ってあるんだろうな
戦争の是非を問う立場ではない
でも悲しみだけは共有できるかも
あした配達する会社は倒産した
でもみんな社長も奥さんも息子知ってるけどさ
そういった処理の膨大さに打ちのめされてしまったり
僕は誰にも心的外傷を与えたくない
誰にも愛されなくても
そんなものだ
ヘイベイビー大好きな海見に行こうぜ