悪魔の悪書
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叡知の海で僕は空腹だった
水平線にうわ唇をあてて
南極を氷菓子のように食らった

腹を下った一隻の客船が
座礁して人々を吐きだした
光のとどかぬ海底に
沈んだ宝飾が失明した

叡知の空で僕は溺れていた
尖塔に下唇をあて息を吹き込んでも
天使のようには飛べなかった

おもちゃの戦闘機が
僕の頭に風穴を開けて行った
悪魔の書いた本なんて
読まなきゃ良かった


自由詩 悪魔の悪書 Copyright sample 2012-10-31 04:12:59
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