ぼくが彼女をころした日
川上凌


白い沙漠にころがる 8つのパーツをみたとき

なかなかいい出来だ、と思った


罪悪感に駆られて食べた中指が

胃の中でじんわり溶ける


よく考えれば

一昨日のきつねうどん以来の

食事だったのだ


中指はまるで

沙漠に沁みこむように

僕の一部になるのだろうか


そう考えた瞬間

じとりと 胃液がこみ上げた




自由詩 ぼくが彼女をころした日 Copyright 川上凌 2012-10-28 23:06:46
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