友情
HAL
きみはもう夢は捨てたんだと言う
夢だけじゃ食っていけないもんな
でもなぜそんな悲しいことを言う
昔ぼくらは夢を食べて生きてきた
家族が多くなったからかい
息子にも娘にも孫ができたからかい
昇進したからかい
それで夢は捨てたと言うのかい
でもきみは間違っている
きみの夢はきみの心で眠っている
決して夢をどこかに捨てた訣じゃない
ただきみが捨てたと想い込んでいるだけだ
叩き起こすんだよ
きみの心の隅で眠っている夢を
遅すぎるなんてことはない
どんなことでも遅すぎることはない
さあ叩き起こすんだ
死んだかのように眠っているきみの夢を
もうすぐきみは定年になる
きみのみた夢はそこからでもできることだ
叩き起こせよきみの夢を
まさか盆栽をやろうとしてる訣じゃないだろ
ぼくはきみの夢を知っている
その夢はきみが生きてきたことを栄養にできる
ぼくだって好き好のんで
この歳でしがないコピーを書いてる訣じゃない
ぼくはぼくの夢を叩き起こした
夢はしばらくは寝暈け眼だったけどね
だからきみにもできる
ずっと夢みたことを叶えることはできる
保証するよ長年の腐れ縁だ
頼りない保証なのは言わなくても充分に承知だ
さあ夢を叩き起こせよ
寝暈け眼を醒めさせるには最適な頃合いだ
ついでにきみも眼を醒せ