忘れ去られた遠心力
ドクダミ五十号

回転扉 押せば良い

入れるだろう

多くの忙しい人々が

私に続いて 押す

入った私は

ガラスの煌きと共に

ある一点の中心の

虜になり

こちら側からあちらへ

引きも切らずに

急ぐ人はこちらにも大勢

もう こちらも あちらも

区別は無い

回転と言う 囚われだ


上記に似た 感覚に

怯えてはならぬが

甘んじてはならないと

抗いは二の腕に爪を立て

あちらと こちらの

区別を付けようとするのだ

これは何の罪に対しての罰だろう

恐らく私が私である事へのだろうか

よくはわからない


自由詩 忘れ去られた遠心力 Copyright ドクダミ五十号 2012-10-23 00:03:03
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