おなじいろのこども
朧月

言葉とは丁重に包んでお出しするものと
教わったようですができそうにありません

素直にと学校の掲示板にありますが
みなと仲よくのポスターが邪魔です

人を憎むほどの体力がなくて
人に流されて明日へ着きます
空を見上げれば昨日の影があり
大地に寝そべれば昔がかみつきます

いつのまにか空き地になった
空白が目の前に
なぞれば園児が手をつないでおかえりです

ばかやろう
小さく心で叫んで
つかめないだれかを
問いただしたくなります

丸いはずの地球は
こんなにもたどたどしくしか
回れない宿命でせめて
蒼く清い色でいるようです

ぴかぴかと
光をうみながら
その前ではみんな
おなじいろのこどもにみえるのです



自由詩 おなじいろのこども Copyright 朧月 2012-10-22 15:39:48
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