神無月雑感
そらの珊瑚

秋の野原にたんぽぽなんぞが咲いていると
あれ、もう春だったっけ? とぎょっとします。
いや、冗談じゃなく、最近の忘れっぽさには
少し怖いものを感じていますので。

現フォに投稿させていただいてから
そろそろ一年が経とうとしています。
こんなに詩を詠むことが楽しいなんて
それまで知りませんでした。
先日、自分がポイント入れた他の方へ自分が書いたコメントを読み返していたら
少し時間が経ったものの中で全く覚えていないのがあり、
ぎょっとしました。
もしかしたらもう一人の自分というものがどこかに存在してたりして。
もちろんその時はちゃんと自分で考えて
書いていたのに。年とともに記憶の許容量が減ってきているのでしょう。
それもよし、としましょうか。
逆に全てのことを忘れることができないとしたら、それはとても苦しいことだと思いますから。
忘れたことさえ忘れているってある意味幸せなことかもしれません。
(それに気づくまでは)

KYだと言われようともたんぽぽは綿毛をつけました。
あのかわいらしさと裏腹にたぶん彼女たちは結構な戦略家です。
密かにに地球戦略を目論んでいて
地球全体を綿毛で覆い、どこか宇宙に飛んで算段をしていることでしょう。
人間の女がかわいらしさ(見た目の)を武器にしたとしても、そこまでの戦略は考えつかないでしょう。
(人間の女に騙されるのは人間の男くらいでしょう)
いずれにしても騙るより騙されたほうが幸せなのでしょう。
(それに気づくまでは?)

秋の野原にはやはり秋桜。風情があります。
上を向いて咲く花はそれぞれにパーソナル・パラボナアンテナを持っています。
(期間限定ですが)
秋桜もまた、はなびらを宇宙に向けて、たおやかに交信しているようでした。

秋と春は何処か似ているようでも、さみしげという点で違っています。
けれど新米は実り、これから来る冬眠に備えて闘志がみなぎるような
反目する側面をあわせ持つ季節でもあります。

春を思ってチューリップの球根を植えました。
秋はどんなに想っていても春に逢えないことを知っているのでしょう。
だから球根に自分の想いを託すのです。

ips細胞はどこへいくのでしょうか?
初期化されたら記憶もまたリセットしてしまうのでしょうか?
仮にそうであったとしても、宇宙のどこかとつながっていたいと思います。
宇宙がダメなら、近所の空き地でもまあ、いいかなあ。
猫と交信するアンテナ、買いに行こうっと。

この時期、出雲では神様たちが宴会中ってホントですか?




散文(批評随筆小説等) 神無月雑感 Copyright そらの珊瑚 2012-10-11 14:12:50
notebook Home 戻る