もうやめなさい
番田 



今日も風に吹かれながら歩いていく
思うことが人に伝わったならと思っている、
流行がやってきては過ぎていくこの街で、
どこに向かうというわけでもない
毎日のように牛丼を胃に流し込む生活だ
感じることなど何もない、
東京は本当に憂鬱な街に思えた
渋谷の喧騒にはいつも滅入ってしまう
光の途絶えることのないところに光はない。
だけど君たちは働くことをやめなかった
そんな風に心の中では呟いているというのに、
本の中で色々な国に旅立つのだ
僕は家に帰って本でも読みたい
表面的な世界をなぞりながら、
裏側にある真実に触れられたなら。
それはあまりたやすいことではないけれど
ただそれだけで、
僕にはきっと、出来る気がする



自由詩 もうやめなさい Copyright 番田  2012-09-26 01:50:17
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