金木犀
吉岡ペペロ

生臭いゴミの匂いがした

いい匂いのふりをしていた

季節の夕暮れのひかりに


ぼくは金木犀じゃないかと見回した

歩きだせずにいた

ひかりは姿を

ゴミの匂いは形を

消してぼくだけ駐車場に佇んでいた


生臭いゴミの匂いがした

いい匂いのふりをしていた

季節の夕暮れのひかりに







自由詩 金木犀 Copyright 吉岡ペペロ 2012-09-23 17:33:17
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