心の荼毘
和田カマリ

最後の月を雲に隠し
与えられた睡眠に
抗を尖らせている
早熟の妖精よ

あなたをきつく
抱擁したい私は
心の籠にいます

ああ
だから今夜だけは
君を抱いていたい
あしたの今頃は
僕は檻の中

もしも許されるなら
カバンに詰めた君を
トランクに押し込んで
タクシーで連れ去りたい

にぎやかだった街も
夜は声を静めて
何にはまっているのか 
何をハメテイルノカ

いつもいつの時でも
僕は忘れてしまう
愛に終わりがあって
心の荼毘が始まる





自由詩 心の荼毘 Copyright 和田カマリ 2012-09-07 16:07:55
notebook Home 戻る  過去 未来