・・・なのに
信天翁

夏 木陰からの風がほしいのに
    木漏れ日だけで充分なのに

冬 すきま風でも厭なのに
    日向ぼっこだけで満足なのに

どうして あまのじゃくなんだろう
    コスモスの花芯は 人間に向かって

それはともかく 紫外線が一服する落日
    窓辺のすだれがさざ波のかげを真似し

あくびは深呼吸に変身し
    一日の二分の一が駆け足をし始める
 



自由詩 ・・・なのに Copyright 信天翁 2012-08-28 18:58:58
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