地下帝国の住人 / いつものスターバックスは暗い洞窟に続いている
beebee





BF1に深く息するぼくら
階段を降りて行くと
下界は白く霧が架かって
謎の大陸に降りて行くみたい

色々な生き物が
棲息する謎の大陸で
青白く光りは底に溜まっているよう
結露しそうな気配に
夏でも襟をかき合わせる

目を閉じ大きく息を吸う
苦く冷たい珈琲
強い酸味が舌を噛む
遠くから甘い香りが流れ
白い顔が咲いていた

それは白磁のような肌をした少女で
空気の焦点として凝固させる
ヒラヒラした白い二本の指の間に
煌々と灯りを点す雌蕊(メシベ)があって
目深に被った帽子と潤って光る瞳

ああ、テーブルは大理石の手触り
かさついた皮がこころと身体を覆う
蝋細工の塑像のよう
ぼくはビニルクッションに固定される
夏の記憶

 


自由詩 地下帝国の住人 / いつものスターバックスは暗い洞窟に続いている Copyright beebee 2012-08-27 23:07:56
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