泳ぐ星たち
マーブル





リーン リン
リーン リン
星達が銀色のベルを
ほんのり微笑みながら
揺すり始めましたのは
真夜中3時頃のことでした

星旅をしに来る人々を
快く招きます
遥かとおい頭上から
見上げる人々すべてに
そのベルの響きは
届けられました


時にわたくしは
星ぼしの溜め息が
ふうっと零れ落ちるのを
この小さな耳で
聞いたことがありました
それは夜空のもっともっと
高いところでシャンパンの
気泡のようにゆらりと
昇って行くようでした


宇宙の暗い暗い片隅で
そっとその気泡は
生まれでて
新しい星が誕生するのではないかとわたくしは
思いました


夜空は時折
海の底なのではないかとも
思うのです
だってあんなに
静かなんですもの
星は鱗と尾びれがあり
それが流れ落ちると
人々は願い事をかけますが
それは星が泳いでいるからなのだと思うのです



きっときらびやかな
尾びれを見せたくて
仕方がないのです



時間はあっという間に過ぎて

夜の扉に鍵をかける
夜明の番人という人が
おります


その夜明の番人は
いつでも星と話すことが
出来るのでしょう


わたくしもいつの日にか
あの星ぼしの鱗と尾びれに
触れてみたいと願うばかりです


リーン リン
リーン リン


携帯写真+詩 泳ぐ星たち Copyright マーブル 2012-08-22 04:26:01
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