さいごの夏
吉岡ペペロ

舌のねもとに指を押し当てて吐いた

涙がにじんで鼻水が息を塞いだ

吐くたび便器をティッシュで拭いた


百日紅がさいごの夏だ

ひかりが花を撫でている

路地には影が鮮やかだ


舌のねもとに指を押し当てて吐いた

涙がにじんで鼻水が息を塞いだ

吐くたび便器をティッシュで拭いた






自由詩 さいごの夏 Copyright 吉岡ペペロ 2012-08-19 11:18:27
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