馬鹿
田園

ふざけるな。と一言残して去った男は、わたしの頬を殴った男は、いつもウイスキーの水割りばかり飲んでいた。
「馬鹿が一人減ったわ。」
ひとり呟いて頬をさする。
ああ、もうひとりの馬鹿はわたしだ。
そんな事、とうに知ってるというのに。


自由詩 馬鹿 Copyright 田園 2012-08-12 20:10:31
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