星の記憶
umineko

あなたと二人
見上げる最後の花火が消えて
暗闇に抱かれたまま
星空に私は願う
この一瞬を切り取って
すべてが止まればいいのにと
 

100万年後
アルタイルの科学者が
とんきょうな声を上げる
たった今、太陽系第3惑星の
スポット221084で
光量が突然増加し、消えました
予期せぬ発見
静かな興奮が走る

それを聞いた科学者の娘は
くすくす笑いで父に教える
それはね、流れ星が恋をして、
その星にキスしたの
恋をしたらね、星は光るの、
私たちのように


そう
私たちの一瞬は
時空を超えて
無限の夜空に溶けてゆく
 
 
 
 



自由詩 星の記憶 Copyright umineko 2012-07-30 04:12:02
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