ジブン ( ヒト )
nonya
弱さを強さで
コーティングした
直立二足歩行の木偶の坊
愚かさを優しさで
マスキングした
なんとなく文化的な唐変木
心という
自滅回路の中で
思い上がっては落ち込んで
欲という
無限軌道の中で
毒を喰らっては毒を吐き
あらゆるものに
名前をつけたがり
あらゆるものに
値札をつけたがり
あらゆるものに
裏地をつけたがり
あらゆるものに
好きと嫌いの
キリトリセンをつけたがり
ありもしない
ジブンらしさという希少鉱物を
探し求めているうちに
みるみる劣化して
つかめもしない
夢や希望や奇跡という上層雲を
追い掛けているうちに
あっという間にいなくなる
それが
ジブンというヒトだ