詩人
……とある蛙

黄昏時の青空に 
遠く聞こえる 唸り声

暮れゆく山の稜線に
赤く響く 叫び声

黒く染めゆく山肌の
静かに震える 樹々の声

天空高く呼びかける
言葉の辛さ 曖昧さ

生きる気持ちも曖昧で
応答のない 叫び声

悲しみの
濡れた瞳に映る像

他人に分からぬ曖昧さ
自分も分からぬ曖昧さ

さほど応えぬ
淋しさ 辛さ

夜の帳のその奥に
何かが潜むと信じる期待

昨日の暮れと同じよう
今日もこのまま暮れて行く

何も語らず暮れて行く



自由詩 詩人 Copyright ……とある蛙 2012-07-19 17:43:54
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