グレープフツーツ
モリー

はちみつ色の床にパソコンを置いて
半分の果物、掬いながらロックを聴いてる
足の指がザラザラするけど
不快なのが心地いいから、ずっと感じていたい

昼下がりの空に吸い込まれそう
アブラゼミの女(めす)になった気分

最近は嫌なことがたくさんあった
牛乳をダメにしたし、女友達は理解不能
きっと全部、計画停電のせい
流れゆくものをとめたせい

果汁を啜れば誰かが言った
「トパアズいろの香気」がここにも

喉をくだるビタミン群とベンジーが
へたれた心を洗濯してくれる
今は、余計なことをせず
窓にもたれて夏空を見よう


自由詩 グレープフツーツ Copyright モリー 2012-07-17 18:58:53
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