ナウシカ
月乃助

月のといき
天の川の星のながれに
指をふれる
星のしじまのつめたさに
寂しさを 手づかみする



そんな夜には、
なぐさめの亡霊が やってくる
小さなベッドにすべりこんで
私の右肩のほくろに くちびるをあてる



若さをむさぼった 十九の歳
あの夜と少しもかわらず
虫笛をならす蒼い衣の少女が好きだといった君



私の堅い殻の その中心をしめるゼリ〜のような あやうさに
手をふれた人 



かなうはずもないと あきらめて、
悲しくて ワルサ〜をもった怪盗があこがれだと
うそぶいた日



抱かれれば 抱かれるほどに甘さを増した 青いからだ
乱れれば 乱れるほどに 透明になった



ひとつになって眠り
時をおきざりにし
目覚めれば また 愛し合った



指が乳房にふれる
それは、すぐに茂みをわけひろげる



あれから君は、蒼い衣の少女に出会えたのですか








自由詩 ナウシカ Copyright 月乃助 2012-07-17 10:53:04
notebook Home 戻る