運河
1486 106

停泊中のフェリー
汽笛を鳴らし動き出す
運河を越えて大海原へ

波に流されることなく
様々思いをその身に携え
水平線の遥かその先へ

乗り越えられない夜があって
置き去りになった思いがあって
全てを優しく溶かすように
朝焼けが世界を包み込む


東南東から吹く風
遠く届けたい歌を乗せて
どこまで飛んで行けるかな

流れに流されることなく
揺るぎない思いを旋律に込めて
水平線の遥かその先へ

乗り越えられない夜はいつか
乗り越えられた強さに変わって
全ての悲しみを焼き尽くすように
太陽は照らし出す素晴らしい日々を

乗り越えられない夜があって
置き去りになった思いがあって
全てを優しく溶かすように
朝焼けが世界を包み込む


自由詩 運河 Copyright 1486 106 2012-07-15 06:54:49
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