こどもはしっている
朧月

小さな男の子と
女の子だった私たちは
なかみだけそのままで
古びてしまった

雨にふるえている
きのえだをみても
語り合ったりしないで
すれ違うばかりです

探し物はたがいの
胸の中にわすれて
ああ悲しいとつくため息で
そのめがねを曇らせる

こどもはムジャキだなんて
もうだれも信じていないのに
最後の砦のように
夢を託している

小さな男の子と女の子に


自由詩 こどもはしっている Copyright 朧月 2012-07-12 16:46:39
notebook Home 戻る