真夜中の浮上
灰泥軽茶
雨が降る真夜中
傘をさしながら
鈍く光るアスファルトの上
自転車をこぐ
少し力を入れて坂を上り橋を渡っていく
下をのぞくと川は濁り荒々しさに
背筋がざわつく
と大きな羽を広げて一羽の白い鷺が
いきなり目の前猛々しさ
よけることもできず
私の弱った胸を突き抜けて
雨降る夜に消えていく
誰もいない橋の上
私はブレーキもかけずに
傘の浮力を信じて全速力で
坂を駆け降り飛んで消えていく
自由詩
真夜中の浮上
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灰泥軽茶
2012-07-12 00:45:20
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