素粒子たちの夏
吉岡ペペロ

ヒッグス粒子の

その存在を

つかまえようと研究しているひとがいる

証拠とアリバイを突き合わせてゆく

その仮説は

書きはじめられたミステリー小説のようだ

動機なき殺人事件が起こる

そこには犯人が存在する

幾人かの容疑者がいる

証拠とアリバイを突き合わせてゆく

犯人がつかまる


夏がまた来る

彼女が働いているあいだ

ぼくは彼女の部屋を掃除した

そうやって彼女の帰りを待っていた


ヒッグス粒子の

その存在を

つかまえようと研究しているひとがいる

証拠とアリバイを突き合わせてゆく

その仮説は

書きはじめられたミステリー小説のようだ

動機なき殺人事件が起こる

そこには犯人が存在する

幾人かの容疑者がいる

証拠とアリバイを突き合わせてゆく

犯人がつかまる







自由詩 素粒子たちの夏 Copyright 吉岡ペペロ 2012-07-11 10:23:53
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