幸せな窓辺
はたらくくるま

父母の死骸が漂着した浜辺で
わたしは目を細めている

命を細めてしまった妹の責任の所在をおもいながら
眉をそっている。

この列島に
もはや窓はなく。

わたしはおうどいろの浜辺をセグウェイで進んでいる。
傾けた体重のありか。

かいがらをひろえば、そこは山
なきがらをひろえば、そこは新宿

気絶から立ち上がった瞬間の視界のはしにみえるもの


自由詩 幸せな窓辺 Copyright はたらくくるま 2012-06-27 21:06:24
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