終電の終わりに
番田 


暗闇の中で
豪雨がたたき付けていた
森は 揺れている
死体も濁流の中に巻きこまれた
山小屋は跡形もなく崩壊し
鯨の体は 岩の間に 沈んでいく

船が 護岸にこすれた
重苦しい音が街路に轟く
サラリーマンの 人生が
明日の成功を実現することなく
路地を 赤く染める


自由詩 終電の終わりに Copyright 番田  2012-06-20 02:18:30
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