ハーレクイン
まーつん

ああ 俺の態度は冷たかったかもしれない
だけど しかたがないだろ
君の愛が 本物だったなんて 分かるはずもなかった

そこいらじゅうに まがい物の宝石が光ってるんだ
騙されることに 誰もが慣れきっていて
目がくらむほどに輝く 虚飾の世界を歩き続けて

俺たちみんな そうなんじゃないのか?
生きることは 諦めることだと
そんな風に 躾けられてきて

俺たちは 着飾った貧者
肥えた身体を持て余す 飢えた心の難民
そうじゃないのか? 間違っていたというのか?

君が胸に抱える 薔薇の花束
生まれて 初めてだったんだ

そんなに美しい においをかいだのは


自由詩 ハーレクイン Copyright まーつん 2012-05-06 14:54:02
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