二日目のパジャマ
朝焼彩茜色

二日目のパジャマに 流行の柔軟剤が負けてゆく

水を足しすぎた絵の具のように

生身の柑橘の香りを手に残しながら

髪をとく 水彩画に映る自画像の鏡

 床に就く 忘れ去られた ラベンダーの役目

 陽だまりで 胸いっぱいになった ふとんカバー

 レースはついていないけれど 

  あの人は いつも ティアラをかぶせる

二日目のパジャマに 怖い夢も負けてゆく

ぬくもりを いっぱい受けたティアラのように


二日目のパジャマに 柑橘の香り

あの人の生身の匂いに溶けてゆく


自由詩 二日目のパジャマ Copyright 朝焼彩茜色 2012-05-04 21:14:29
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