HAL

嬰とは本位音より
半音を上げること

ショパンはもっとも多く
嬰を好んだ作曲家だった

でもショパンを聴きながら
ぼくはふっと想ってしまう

ぼくは生き方に嬰をつけて
日々を送っているのだろか

昨日より今日は半音上げているだろうか
また明日に嬰をつけて生きてるだろうか

もしそうして日々を嬰で生きているなら
ぼくの音域はどこまで上がるのだろうか

生のなかでぼくの音域はどの音階まで達するのだろうか
この世を去る時どこまで音域は拡がっているのだろうか


自由詩Copyright HAL 2012-04-19 00:14:52
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