陽に溶ける
蒼木りん

君は夜眠るのを惜しまないが
休日の昼寝を惜しむ

眠くて仕方がない陽の下で
私は遠くを眺める
出来るだけ遠くの境目を

そんなときにはいつだって
実りある考えは浮ばない
未来も見えはしないのだから
いつでも勝手なストーリーの
夢にでも身を任せようか

いつからか
長い時間
じっとしていられるようになった

大人になったのだ
この私も
会話が下手なだけの大人に



独りぼっちにならないための犠牲は止せよ

自分の足音だけ響く道を歩けないようだね
夜は夜だけのものではないよ

言葉が通じないね
これでも嘗ては愛し合ったのに

私は
いつだって
優しくて我儘なんだよ

ごめん
悪いけれど
このままにさせてくれないかな








未詩・独白 陽に溶ける Copyright 蒼木りん 2004-12-04 22:05:36
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