微熱
mizunomadoka

休日になると見えるようになる世界で
人々は自分の身体を機械化していった
もっと生きられるように
もっと自由でいられるように
意識を電脳に移し、命を共有して、
孤絶した

生者の世界の生者は死者
死者の世界の死者は生者
熱は上がるばかり

薬を飲み
うたた寝をして
台所のテーブルに
SFを積み
届かない荷物を待って
時を潰した







自由詩 微熱 Copyright mizunomadoka 2012-04-08 14:23:34
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