スメルス・ライク・ティーン・スピッツ
番田 


日本という国に何があったのかを考えるほどに虚しい気分になる。この国に生まれ育ったことは幸せなできごとなのだろうかと、深刻に考え込んでしまう。それは寂しいことだ。だけどそれは、誰もが考えるべき問題だと思う。自分の髪をこんなにも染めている人間がいる国が他にあるだろうか。我々はバラバラなのだ。細分化された個性が、小さなグループを作って寄り添い合うようにして暮らしているというのが、私の日本に対する印象である。ファッション雑誌にしてもレイアウトが細かすぎて、とてもつまらない印象を読者に与えている。私の他にもそのような印象を持っている人は多いはずである。なぜそのようなことになってしまうのかと考えると、そこに編集者の意思の虚弱さがにじみ出た形なのだと言える。例えば、歌謡曲で言うのなら、演歌やJ-POPに至るまで聴いてみてもそうだし、宗教にしても統一されたスピリットを何も趣向していないということが始めに思い当たる話しでもある。




自由詩 スメルス・ライク・ティーン・スピッツ Copyright 番田  2012-03-28 02:19:00
notebook Home 戻る