詩っ!
nonya


どうして見えないのか!

早咲きの桜の下に
噴水の飛沫の先に

賑やかに降り積もっているのは
詩ではないのか?

どうして拾わないのか!

膨らみ続ける蕾の上で
ベンチで踊る光の端で

喧しいほど折り重なっているのは
詩ではないのか?

さっさと持って帰って
キーボードの上にそっと乗せよう

決して書いてはいけない
読むなんて以ての外だ

静かに
静かに
指先で詩を押し込んだら

ほら
液晶画面がすっかり春だ!




自由詩 詩っ! Copyright nonya 2012-03-19 20:13:40
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