ニジンスキー日和
salco

 春の採点

平日
ちっとも忙しくない日
じっと座っていると
時が頭上を通り越して行く
一世紀ぐらいのストライドじゃないかと
それほど風圧を受ける
目の前の原で四歳の私が
一心不乱にれんげを摘んでいるというのに



 朴念仁の午后

休日
やることもない日
じっと座っていると
ありもしない世界が戻って来る
もういない人達で懐かしさが塞がれ
その体温が降り積もる
誰の墓碑銘でもなく私は
一人こうして老いて行くだけなのに


自由詩 ニジンスキー日和 Copyright salco 2012-03-18 23:17:56
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