赤い言葉
まーつん
研いだペン先 手首を切り裂き
赤い言葉が流れ出す
真夜中のキッチン
冷たい蛍光灯
君の目は
糸を引く赤い流れを
舐めるように追いかける
冷や汗
白い寝巻のワンピース
今年の夏は暑すぎて
君は 皮まで脱ぎ棄てたいと
干乾びた唇でつぶやく
シンクのクロム
鈍い銀の輝きが
君の視界から流れ込み
その内側を愛撫する
そう このトンネルに出口はない
朝まで彷徨い続けても
君の内側は 夜のまま
君の内側は 夜のまま
自由詩
赤い言葉
Copyright
まーつん
2012-03-16 22:28:40