背骨
草野春心



  フローリングから
  朽木のような背骨が生え
  天井を突き破ったのが
  つい先日のこと



  割れ目から
  微かにのぞく青いもの
  青空と呼ぶには
  少し間が抜けているけれど
  なめらかな秋の午後
  コーヒーを飲みながら眺めるぶんには
  ちょうどいい大きさだ
  背骨は今日も
  ぐんぐん伸びている





自由詩 背骨 Copyright 草野春心 2012-03-08 19:24:27
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