祝 奈落を卒業
るるりら

はっつぁんと やっさんでは
何を奈落の感じるか感じないかは 違う
ある人にとっての奈落地獄が ほかの人にとっては
なんて楽なことだと 肩をなでおろすことだったりする

地獄の其処に釜があるとか
地獄の其処に借金があるとか
地獄の其処には常に人の歴史が裏打ちされているとか
実際のはなし いつだって
人によって奈落地獄がなんであるかなんて色々だけど
奈落はいたるところで大口を開けているもの


わたしにとっての修羅は
自分を愛していなかったということ
だれよりも大切な人を憎んでいたということ
小鳥は飛ぶことより着地が上手い
私の修羅は 巣に帰りたがらない小鳥の修羅


≪親と同居をきめた≫

嗚呼 奈落 卒
鬼のような顔をした思い出の上に
無数の桜ふぶき
緞帳がにぎにぎしく降りる
鬼のような顔をした思い出のひとつづつが拍手をしている


わたしの空は 高い
いま 
桜吹雪が
舞っている








自由詩 祝 奈落を卒業 Copyright るるりら 2012-03-04 14:50:21
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