竹林をぬけて
そらの珊瑚

こもれびのなかに
あなたがいるような気がする午後

柩は
とうに燃やされ
ひとすじの白い煙になったというのに
竹林をぬけると
境界線がにじみ
時間がさやさやと巻き戻る

愛しい人たちの
愛しい声をたよりに
こもれびのなかで
あなたも私をさがしている気がする午後

私はここにいます


自由詩 竹林をぬけて Copyright そらの珊瑚 2012-03-04 09:04:42
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