あの部屋の灯り
朧月

疲れたからねそべって
夜を手にとってみる
ふんわりとしてとんがってて
あれ
私の心みたいやね

いじわるな気持で
つんとつついてみる
へこんだ穴がちょうど
昨日泣いた場所

ごろごろもういやだって
ひとりごといって
むくりと起き上がって
いっぱいやってみよう

星からたれさがった
だれかの後悔を
ぽきりときり放して
グラスに溶かす

こんな夜はだれにだって
あるはずだから
遠くからみればこの部屋も
だれかの道しるべ



自由詩 あの部屋の灯り Copyright 朧月 2012-03-02 22:28:25
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