余計でもない一雫
subaru★

二〇一二年の一雫が
左肩に落ちる

乾いた肩が ほら笑った
指で払った雫が
隣の肩にかかる

右肩の笑みが増す
隣の肩が羨ましげに
指をくわえる

余計でもない一雫が
転々と分け合い 移りゆく
笑みが増して更に増して

余計でもない
二〇一二年の欠片が
乾いた隙間に収まる

その潤いがくすぐったくて
心地良いと乾いた肩が
ほら 笑ったよ


自由詩 余計でもない一雫 Copyright subaru★ 2012-02-29 00:39:16
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